FXDD(エフエックスディーディー)は2003年に日本向けサービスを開始した老舗ブローカー。

まず最初にお伝えすると、FXDDでの口座開設はおすすめできません。

口座スペックは普通、そして過去の運営歴に問題あり。あえてFXDDを使う理由は見当たりません。

ではまず最初にFXDDの概要から見ていきましょう。

FXDDはどんな会社? 信頼度は最低


FXDD(エフエックスディーディー)は2002年にFXDD Trading社が運営を開始したFX会社で、翌年の2003年に日本市場に進出している老舗のFX会社です。なお、登記上の本社はイギリス領バミューダ諸島にあります。

海外FX会社で日本語サポート対応をおこなったのはFXDDが初めてであったことや、2010年に日本でレバレッジ規制がおこなわれて海外FX会社に注目が集まったこともあり、日本でも知名度が高く、多くの日本人の利用実績があるFX会社。

毎週公開される日本語のレポート動画やテクニカルレポートは質が高く、海外FX会社で日本語対応しているところでも、情報コンテンツは日本語対応していないところも少なくありません。その点、日本語で質の高い情報を提供している点は評価することができます。

ですが、信頼度についてはかなりの問題ありです。

ゼロカット不履行のマズい過去

FXDDはゼロカットを履行しなかった過去があります。

FXDDは2015年のスイスフランショックの際にゼロカットを履行しませんでした。スイスフランショックとは、3年以上にわたっておこなわれていたスイス中央銀行によるスイスフランへの為替介入が撤廃されたことによって、ユーロ/スイスフランが急落し、世界中に大混乱を与えた出来事です。

このスイスフランショックで大きな損失を出したFXトレーダーも続出しましたが、そんなときための救済システムとしてゼロカットがあります。ゼロカットとは、相場が急激な変化をしたときに、口座残高よりも大きな損失を出してしまった場合に、マイナス分はFX会社が負担して、口座残高をマイナスではなくゼロにしてくれるというシステムです。

つまり、ゼロカットシステムがなく口座がマイナスとなった場合は借金となり支払い義務がありますが、ゼロカットシステムがある場合は、マイナスになっても支払う必要がありません。

日本のFX会社ではレバレッジに規制があり、よほどのことがない限りマイナスになる前にロスカットされるということもあってゼロカットシステムはありませんが、高レバレッジでトレードできる海外のFX会社では相場の急激な変化によってマイナスになることも十分に考えられるので、リスクヘッジとしてゼロカットシステムがあるかどうかはすごく重要になります。

そのゼロカットシステムをFXDDは採用していると当時、公式ホームページにも掲載していました。なので、スイスフランショックでFXDDの口座がマイナスになった人は、本来であればマイナス分をFXDDが負担して口座をゼロに戻してもらえるはずだったのですが、FXDDはサービスの範囲を超えているとして、ゼロカットを履行せずにマイナスになった人達にマイナス分を入金するようにと請求したのです。

たしかに、これほどの大打撃を受けることはゼロカットシステムを採用していたFX業者でも予測できないくらいのものでしたし、実際この大打撃によって倒産してしまった大手のFX会社もありました。しかし、大打撃を受けながらもほとんどのゼロカットシステムを採用していた海外FX会社はきちんと約束を守って顧客のマイナス分を肩代わりしています。そんななか、約束を破って顧客を守らなかったFXDDの対応はあまりに不誠実でした。

2012年にはヨーロッパで最も信頼できるFX会社と表彰されたこともあったFXDDも、この2015年のスイスフランショック時の対応で信頼が大きく失墜し、多くの顧客を失うことになりました。現在では、ゼロカットシステムは採用せずに運営を続けています。

これだけ信頼を失墜させてしまったら、本来であればゼロカットシステムを採用し、今後はどのようなことが起きても絶対に約束を破ったりしないということをアピールして信頼を取り戻していく姿勢をみせるべきです。しかし、それでもゼロカットシステムを採用しないということは、もうこっちで責任はとれないから何か起きたら顧客が自分で責任をとってくれと言っているのと同じです。

こうしたことから、今後も大きなトラブルが起きた時は、自社を守るために顧客を見捨てる可能性は十分に考えられます。

ライセンスも未取得!

FXDDは金融ライセンスが未取得というのも不安材料です。以前は、MFSA、CFTC、NFAといった取得困難の信頼度がある金融ライセンスを取得していましたが、スイスフランショック時の対応などもあって現在では全てのライセンスを失っています。

FX会社は絶対に金融ライセンスを取得していないと運営できないというわけではありませんが、信頼性の高い大手のFX会社であれば金融ライセンスを取得しているところがほとんどです。

金融ライセンスがないとなると、規制を受けずにFX会社が自分の会社の都合のいいようにルールを決めることができます。顧客に不利益なことが起きても、その理不尽なルールに泣き寝入りすることになる可能性もあるので、注意が必要です。

FXDDを使うメリットは?

ここからはFXDDの長所と呼べるポイントをお伝えしていきます。

繰り返しになりますが、編集部ではFXDDの利用をおすすめしていません。それでも利用を検討される方は読み進めてみて下さい。

では、FXDDの長所は以下の通りとなっています。

IronFXの長所
  • 日本語サポートは平日24時間対応
  • MT5が利用可能

では順番に確認していきます。

日本語サポートは平日24時間対応

FXDDは平日24時間の日本語サポートに対応しています。問い合わせ方法はメール、電話、ライブチャットに対応。

FXDDではどの問い合わせ方法でも日本人スタッフが対応してくれるので、日本語しかわからない人も安心して口座を開設・取引が可能です。

2019年現在では、日本語対応サポートをおこなう海外FX会社は珍しくありませんが、FXDDは海外FX会社で初めて日本語対応サポートをおこなった老舗であり、長年のノウハウによって日本に向けたサポート体制は整っているといえます。

MT5が利用可能

FXDDではMT4の他にMT5も利用可能です。

MT5は、MT4の最新版で動作スピードが速く、標準で搭載されている時間足が多いといった特徴があります。2019年9月現在では、MT5を扱う会社は少数なため、MT5を扱えることはFXDDの長所といえるでしょう。

インジケーターや対応しているEAはまだMT4と比べて豊富とはいえませんが、裁量をメインとするトレーダーであれば、MT5でも問題なくトレードができます。

ただし、MT5は業界最大手のXMも対応済み。口座スペックもXMが勝っているため、MT5目当てという方はXMをおすすめします。

FXDDのまとめ【おすすめ出来ません】

この記事ではIronFXの口座の特徴についてお伝えしてきました。

おさらいとして、これまでの内容を簡単にまとめると以下のようになります。

この記事のまとめ
  • IronFXは2013年に日本向けサービスを開始した老舗ブローカー
  • 日本語対応を初めて行った海外FX業者のさきがけ
  • 過去にゼロカットを履行しなかった実績あり
  • 以前取得していたライセンスは全て失ってしまった

文中でお伝えしてきましたが、FXDDは信頼度が著しく低く、利用をおすすめすることはできません。

口座スペックも高くはなく、むしろ低いといえます。メリットと呼べる点は少なく、あえて利用する理由は無いでしょう。

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